丸野コラム
 裏社会ライター・丸野裕行の『京都夜本上陸大作戦!』
『第1回』連載開始!精神的勃起度120%のもっこり脱法コラム!

様々なジャンルのルポやコラムを綴り続けて、早15年。 正真正銘・京都出身のワタクシめがついに…『京都夜本』へ初進出。 とりあえず、自分のプロフィールを…

プロフィール


丸野裕行(株式会社オトコノアジト 代表取締役)
クリエイターとして、様々な雑誌や書籍に寄稿。
株式会社オトコノアジトを立ち上げ、出版禁止の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。
多くのポータルサイトの編集長を務める傍ら、タレントとして、テレビ・ラジオ・イベント活動中。
電子書籍出版数は、30冊以上に及ぶ。
かなりきわどい犯罪話やギャンブル、エロ、グロなどを各メディアのいたるところで披露するド直球裏モノ作家。

■ニワンゴ公式番組『ニコラジ~丸野裕行、木屋町DARUMA語る~』(司会・やまだひさし)出演 
■新宿ロフトプラスワンイベント『私はこれでテレビに出れなくなりました~Vol.1~裏社会ライター・丸野裕行』 
■新宿ロフトプラスワンイベント『大島てる~事故物件ナイト~』
■初パーソナリティーのラジオ『ウラネタ~これって放送アリ?!~』
■エキサイトニュースレビュー『エキレビ』丸野裕行単独インタビュー
■グノシー映画特集『木屋町DARUMA』インタビュー
■丸野裕行編集長×大川貴仁監修アドバイザーのポータルサイト『初めての不動産投資マガジン』
その他、多種多様なメディアに出演。
憧れのタウン誌に初参戦するということで、どす黒い欲求、そしてたくましいほどのやる気、元気、井脇で望みます! 三度の飯より、成瀬心美よりも大好きな京都の夜遊び事情&スポット情報にがっつり迫りますよ!末永くよろしくお願いいたします!
丸野

裏社会ライター・丸野裕行の過激ルポ!

金が人を狂わせる!闇金融の恐るべき新たな手口に群がる債務者たち

古くは『ナニワ金融道』、最近では『闇金ウシジマくん』や遠藤憲一主演で映画化される『木屋町DARUMA』など高利の闇金融を舞台に描いた作品は多い。 2010年6月に上限金利年20%の改正貸金業法が制定され、金融業者の締めつけも厳しくなったといえども、手を変え品を変え、彼らは、裏社会でどっこい生きている。 [山際氏]
「やりにくくはなってるよ、確かに。でも、まぁ、何とでも手口ぐらい考えられるがな」

今回は金融業歴13年の闇のプロである山際氏(仮名/50歳)にお話を聞くことになった。地元である大阪を根城に彼はどのような手口で海千山千の客と渡り合ってきたのか。それでは、お聞きいただこう。

年金生活者を食い物にする偽装質屋

チケット金融や090金融など、闇金の形態は数あれど、最近の闇金事情はどうなっているのだろうか。

[山際氏]
「最近では質屋やな。まずは金を貸すために商品を介在させんとあかんから。俺らは慈善事業やと思ってるよ。だって年寄りが少ない年金の中で頑張ってるんやから、応援してやらんと」


なんとこの手口、九州から、関東圏など全国各地に拡がったという金利200%の新手口らしいのだ。この手口は様々な機関紙などでも、被害状況が伝えられている。

質屋という看板をだし、判断力のない高齢者を騙し、恐ろしいほどの金利を巻き上げるその手口とはどのようなものなのか。

[山際氏]
「まずは、年金受給者とか障害者年金受給者とかのみがターゲットやわな。で、電話で簡単に住所とか聞いて、年金が入ってくる預金通帳と印鑑、カード、“あと質草なんてなんでもええから、なんか持ってきてください”というわけよ。まぁ年寄って、昔の質屋なんかよく利用してた口やから、安心するわな。そこに付け入るっちゅう算段やね」

顧客である高齢者は一応宝石や時計などを持ってくるが、そんなものは質草として役立たない。
もちろん、事務所にやってきても、質物鑑定(目利きの鑑定)などは行うわけもない。

[山際氏]
「なんにも持ってきてない婆さんなんかは、近所の100均でなんか買ってきてもらうよ。それでええんや、どうせ質草にはならん。融資できるのは5万円までの小口融資。即日融資して、年金支給日に元本と利息を一括返済させる。貸金年利やなくて、質屋の特定金利で年利109.5%に計算されてるよ」

もちろんこれは貸金業法であれば完全に違法金利である。
九州では、「質を流してくれない」「しつこい取り立てがヒドい」など相談が相次いだ。問題になれば、当然お縄。しかし、山際氏が平然と商売を続けているのはなぜなのか。

[山際氏]
「被害が出ても集団訴訟。出資法違反で、すぐにパクられることは、質屋の性質上ないんや。質屋営業法っちゅうて、特例になってる」

警察が手を付けられない盲点をつき、商売にする。日々、法律とアイデアを頭の中に巡らせているのだろう。使い方は正しいとは言えないが……。

一家離散、孤独死etc…債務者の地獄とは

彼ら金融業者は常に人から恨まれ、債務者がいつかは陥る地獄をみつめ続ける。山際氏が出会った債務者の末路とはどのようなものなのか。

[山際氏]
「まぁ慣れたけどなぁ、そりゃひどいもんやで。年金使い込んで回収がつかんようになったから、家族んとこ行ったら、息子が母親をボコボコのフルボッコしたり……、旦那が病院に入院してるから金貸してくれってきた婆さんなんか、“おまえさえ早く死んでくれたら!”っちゅうて末期ガンの旦那の首絞めたり……、義理の父親が金借りたっていうてその場で灯油撒いて火ぃつけようとしてた鬼嫁もいたで。修羅場やなぁ、そりゃ。ああいうときに、家族ってなんなんやろうって考えてしまうわ。まぁ、オレは家族おらんけど、ハハハ」

数々の山際氏の話だったが、一番キツい現場の話を聞いてみると、即答だった。

[山際氏]
「う~ん、孤独死の現場に取り立てに行ったときやな……」

一気にトーンダウンした山際氏が重い口を開いた。
そのときの客は、旦那と息子に死なれ、孤独に生活していた80歳の老婆。

[山際氏]
「おばあちゃん、1人暮らしでも大丈夫なんか? 息子とかは?」

[ばあさん]
「ええ、おりますけども……私みたいな年寄り、ほら、邪魔もんやし……」

年金支給日になっても連絡が取れないので、切り取り(取り立て)に出向くと、真夏の文化住宅の居間で、老婆は亡くなっていたそうだ。

電気もガスも水道まで止められ、宅配寿司のチラシを握りしめたまま、硬くなっていた。
おそらくは、空腹の中でそのチラシばかりを見つめていたのだろう。すぐに救急車を呼んだが、警察からの追及もなく、事なきを得た。

もう少し早ければ……。あんなことには……。
床に突っ伏した老婆姿が脳裏に焼き付き、今もまだ山際氏の心に引っかかっているそうだ。

[山際氏]
「こんな商売やってるけど、まぁ一片の情けぐらいはあるわ。あれはちょっと厳しかったなぁ」

過払い金請求などで消費者金融への締めつけもキツく、さらには一向によくならない一般生活者の景気。 闇金融の業界が大規模に、これからまた息を吹き返さないように、願いたいものだ。(完)


取材・文/丸野裕行(裏社会ライター)