丸野コラム
 裏社会ライター・丸野裕行の『京都夜本上陸大作戦!』
『第3回』連載開始!精神的勃起度120%のもっこり脱法コラム!

【ショック】日本初のソープボーイが店で過ごした2ヵ月!『オレが地獄をみた女性用ソープランドが閉店したワケ!』


疲れた男たちのオアシスであり、遊び場でもある風俗は、ソープにヘルス、ピンクサロン、ホテヘル…と多岐に渡る。

しかし、女性のための風俗店というのは皆無だった。女性の社会進出が著しい昨今。女だって欲望を満たしたいはず…。そこで、福岡の中洲に登場したのは、日本初の女性専用ソープランド。

多様化する性の象徴として話題になり、オープン直後から全国の女性から問い合わせが殺到、ホームページへの膨大なアクセス数を叩き出し、全国の女性が挙って来店するなどの人気を誇った。

驚くことに、好評を博していたはずのこの店、なんと8ヵ月という短期間で閉店してしまった。一体ナゼ…。

だが、この閉店には様々な店を閉めざるを得ない理由があったのだ。眩いばかりの高級な内装に、女性をひととき夢へと誘う“ソープボーイ(入浴ホスト)”たち。

華やかに彩られた世界に、隠された真の“地獄”を、この店で働いていた元ソープボーイである瞬夜(仮名・24才)が語ってくれた。

金をもらってヤレるなんてボロい

その頃のオレは、高校を中退してブラブラしていたオレは大阪の新地でクラブのボーイをしていた。

関西の夜の世界でも話題になっていた日本初の女性用ソープ。耳にしたオレは“金をもらってセックスができるなんてボロい”とまず思った。

そんな夢のような話があるならぜひとも働きたい。噂になるほどの店はサイトも充実していて、スタッフも募集していた。

告白者/瞬夜(仮名)24才 元ソープボーイ

意を決して面接の連絡を入れる

①ホスト
・経験問わず大歓迎
・業種 ソープランド
・資格 18才〜30才位まで
・未経験者の方もお気軽に
・給与 月収100万以上可能(完全全額日払い制)
・バック90分10,000円~
※指名バック+2,000円
・待遇 1日体験入店OK!(見学だけでもOKです)
・新築ビルで、キレイ・落着いた感じのお店です
・週1回からOK
・勤務日 店休日:正月

②男子社員
経験問わず大歓迎
(能力により昇給)
・業種 ソープランド運営社員
・給与 月給35万円以上
・勤務時間 9:00〜24時
・休日 シフト・規定による

かなりの高収入が期待できる。もしホストに落ちたとしても社員として働ければいい。ルックスもホームページでみる連中より劣ってるわけじゃないし…。

面接の電話を入れ、履歴書を郵送して、面接までこぎつけたオレは働いていた店を辞め、その足で福岡行きの新幹線に飛び乗った。

福岡で一番新しかった(当時)トップページに映っていたビルには、ド派手な看板が貼りつき、市内を走り回るためのド派手な宣伝カーが店の前に止まっている。
寮も完備しているらしく、オレは即日面接を申し入れていた。
瞬夜「すいません。今日の4時から面接を…」
スタッフ「はぁ、こっち…」

派手な内装の店内は、男が行くソープランドと同じ。横柄なスタッフはオレを店の出入口近くにある事務所に通した。
店長「で、ホストなんかの経験はあるの? 結構応募があって、合格できるのは1割くらいだけど」

1時間待たされて出てきた店長の太田(仮名)は、素っ気なく言った。

オレは、大阪でホストと2年やったとウソをついて、1時間の質問攻め。
店長「じゃあ、ウチの何人かいるオーナーとプレイしてもらうから。教育担当もしてもらってるしね」
瞬夜「は、はぁ…」

それから3時間店で待ち、出資者のひとりだと名乗る年増女がやってきた。年の頃では、40代後半。夏木マリのようなギスギス感と気の強そうな鋭い眼差し。
覚悟はしていたが、最初の第一関門といったところか。
プレイルーム10ほどで9室。風呂とベッドがあり、おなじみのマットとローションが備え付けられている。
オーナー「あなた、まず服脱いで」
瞬夜「は、はい…」
まずはお風呂の入れ方から学ぶ

真っ裸になって舐めまわすように体のチェック。もちろん、チン〇の裏側まで丁寧に見られる。
女オーナー「ちょっと立たせてみて」

女王様のように命令する女の前でシコシコ。いきり立ったモノを穴が開くほど凝視され、女は服を脱がせるようにと言った。
女オーナー「じゃあ、お風呂に入れてちょうだい」

女が指示してきたサービスは、客に対しての内容と遜色なかった。

男性用ソープランドと同じだ。マット洗い、クンニ、指マン、シックスナインやバイブでのサービスなど。女性に誠心誠意“癒しの奉仕”。
1時間程度の面接と講習が続き、面接官代わりの女はなんとか合格のハンコを押してくれた。

07年4月、オレは晴れて“ソープボーイ”見習いとして入店できたのだ。
着の身着のままで福岡に定住することになったオレは、店の寮に入ることになった。

しかし、事前の店指定の泌尿器科へ出向く性病・エイズの検査はすべて自腹。
淋しい所持金がさらに減り、ふるさと・大阪にも帰れなくなった。よっしゃ、頑張って大金稼いだろうやないか!
先輩たちもクタクタで覇気ナシ

店での体験記の前に、この店のシステムについて少し触れておこう。

料金は90分3万円(延長30分、1万円)という価格(オープニングキャンペーンの2月当初は1000円引き)。これはプレイルームに入ってからの金額だ。
まずは入店し、ソープボーイの並んだパネルで、名前と年齢、体のアピールポイントなどの自己紹介を読みつつ、写真指名する。
顔出しNGのスタッフもいるので、サイトにはアップされない。全員の顔を見たければ、入店するしかないのだ。

合計3人までの指名が可能で、そのあとはお目当ての3人と無料でドリンクが飲めるラウンジコーナーで会って話をするのだった。
そこで、フィーリングの合った相手を1人選び、プレイルームへ。そこから、サービスへと入る。

即クンニから、スケベ椅子でのサービス、ローションでのマットプレイや逆潜望鏡などの一様の流れを踏んでから、ベッドでのサービスになる。
表向きには最後まで本番はナシということになっているが、ヘルスのように交渉次第で本番サービスを受けることができる。
プレイルームにはちゃんとコンドームが常備されているのだ。

面接を受けた次の日、開店前のミーティングで、タイトなホストスーツに身を包んだオレはスタッフに自己紹介をした。


大量の精力剤がテーブルに並ぶ

瞬夜「はじめまして! 大阪から来た瞬夜です! よろしくお願いします!」
優輝さん「おう、よろしくな…」

店のナンバー1と聞いていた優輝さん(仮名)は、ラウンジのテーブルに足を組み、無愛想に言った。

想像していたギラギラとしたものがスタッフたちに感じられないのだ。皆、ひどい脱力感が体に貼りついたように背中を丸くしているように見える。

テーブルの上にはおびただしい数のドリンク剤と精力剤。疲労困憊ってところだ。
潤さん「頑張ってな。…女は大変だぞ」

ナンバー2の潤さん(仮名)がオレの肩に手を置き、勇気づけてくれた。でも表情は暗い。ヤルだけで金がもらえる…一体この仕事のどこに不満があるというのだ。

しかし、オレはすぐに“ソープボーイ”という生業の恐ろしさを知ることになる。
地元の客はほぼゼロ、5分弱の会話が勝負

右も左もわからないオレは、店長からこの店の特徴を聞かされた。オープン以来、大盛況で、客層としては20代から50代の幅広い年齢層。1番多いのは30代。近隣県、東京や大阪など遠方から訪れる女たちも多いそうだ。

勤務規律は、無断欠勤・遅刻、お客との店外デート、店を通さない直接交渉などで罰金を徴収されるという他愛もないものだった。

プレイルームは優輝さんと潤さん以外は個室を共有。待機室でお客からのご指名を受ける。
瞬夜「地元のオンナとかもくるんですか?」

なんとか話すキッカケを作ろうと、オレは先輩ホストに話しかけた。
先輩ホスト「いいや、どれだけ駅前に中洲のストリップ劇場で使われていた宣伝カーを買ってきて、走らせても近隣の客はほとんどいない。店が人通りの多い中洲の風俗街のど真ん中にあるから、地元の女は人目を気にして来ないよ。店が郊外にあったら…って言ってるよ。飲み屋の女たちは…」

やはり男と違い、恥ずかしいらしい。どちらかといえば、敬遠されているようだった。旅の恥は掻き捨てという意識は、遠方からやってくる女たちに強いようだ。

この店で働いているソープボーイの年齢は19才から35才ほど。プロフィールに細工してサバを読むソープボーイもいた。

驚くべきは、最年少19才が月40、50万円稼くことだ。もちろん若さがあり、最高5人接客経験ありと自負するツワモノだ。

はじめての客が入店してきた!

そうこうしているうちに、待機室のカーテンが開き、社員スタッフが顔を出した。
「リュウヤさん(仮名)、タカシさん(仮名)、瞬夜さん、ハネル指名入りましたぁ!」
ついに初仕事になるのか。オレは一緒の2人を蹴落とすつもりで意気揚々とラウンジコーナーへむかった。

事前に聞いていた話では、ファーストインプレッションでほとんどの指名は決まる。1人の持ち時間が5分弱では勝負のかけようもないわけだ。
“このオンナは何を求めているのか”。そこで強引にいくのか、優しく話すのか、を決める。初めての客は、30代半ば。木村多江のような薄幸顔だが、食えないこともない。

出会った瞬間からトロンとした視線でオレを見ていた。
瞬夜「どんな人がタイプ?」
女の客「うぅん…」
瞬夜「オレみたいなタイプ! あたりやろ?」

強引に…ナンパばかりしていた経験が役に立った。5分間恥ずかしくなるような口説き文句をこれでもかと並べ、女は「あなたで…」と小さく言った。
女の手を引き、プレイルームで服を脱がせる。なぜ、こんな地味な女が入店しにくいこんな店に意を決して入ってきたのか。
相手が話すまで身の上話は聞かない。ナンバー2の潤さんがアドバイスしてくれた言葉だ。深く関わらないことがトラブル回避につながる。

即クンニに少し抵抗を感じたが、なにせ所持金3千円。ええい、ままよ! と音を立てて吸いつく。
女の客「ああぁぁあ…」

びっしょりと溢れる愛液におしっこの匂いが混ざっているが、舐められないこともない。
それから相手のアソコをボディソープで洗い、マットで指マンとローションプレイ。慣れない仕事だが、なんとかこなしてベッドへ向かった。
女の客「ねぇ、こんなに勃ってるよ。入れて、お願い!」
瞬夜「ダ、ダメやてぇ。本番は禁止やから」
女の客「じゃ、瞬夜くんに別で1万円払うから入れて!」

キター!! これや、これ!!これを待ってたんや! 取っ払いのギャラ。やっぱりボロがな!!

本番を身体が求めてしまう

オレは札を受け取ると、ゴムを被せて女の腹にのしかかった。30分の延長指名まで取り、たっぷり40分間も腰を振り続けて、最後にはたっぷり射精した。基本射精は禁止だが女たちはお構いなく射精を求めてくる。

実態は、本番を求めてくるが普通のソープと違って黒服を呼んでご退場・出入禁止ということにならずに客の言われるがままだ。

性欲には自信のあったオレだが、この後スグにここで働いたことを後悔する。
「なぜ勃たない!」というクレームばかり

初めての客のようなことばかりが順調に続く、そう高をくくったオレの初日2人目の客からのパネル指名。

喜び勇んで飛び出したラウンジでフリードリンクの焼酎を舐めていたのは、大山のぶ代似のデブババア。年の頃なら、50代後半といったところだ。いかにも金持ちといったゴツい指輪がいやらしく光るのぶ代は鼻息も荒く、オレを即指名した。

プレイルームでの即クンニ。痛んだ豚肉のような匂いが股ぐらから鼻をつき、密集したマン毛を舌で掻き分けるとテイッシュのカスがたくさん出てきた。
大山のぶ代似のデブババア「フガフガフガ!!」

それでも興奮したのぶ代は、オレのチンポを握って口に含む。ババアとは正反対の精神状態にあるオレのチンポが勃起するわけがない。ピクリともしないサオ。
大山のぶ代似のデブババア「アンタ!! なんで勃たないの!!」

オレの下半身をひっぱたいて、のぶ代が激高する。
瞬夜「い、いやぁ…あの…」
大山のぶ代似のデブババア「支配人呼んでこい、ここに!!」

店長が平謝りして何とか事なきを得たが、女は精神面の充足を求める動物。

男のように“射精”したらスッキリというわけではない。女性客はソープボーイが自分の体で快感を得てイッたという証を求めているのだ。

それに“元を取ろうとする”クセもある。足りないとか、良くないなどサービスに対するクレームが多い、ハッキリしている要求も男が風俗に求めるものよりキビシイそうだ。
優輝さん「どうした、落ち込んで? はじめの客でヌイたんだろ? 働きはじめたときには誰でもやるもんだ。これやるから飲んどけよ」

待機室で意気消沈しているときに優輝さんが声をかけてきた。

手渡されたのはバイアグラ。やはりこれが必需品のようだ。自信を無くしたオレは、女性向けソープランドを運営する難しさをさらに味わうことになる。

それは、店の宣伝活動。やはり話題の店だけあり、サイトには1日1万件のアクセスがある。さらに、ニュースになるまでになることもあるのだ。

店は連日、今田と東野がやっている名古屋の深夜番組や『週刊実話』、『プレイボーイ』、『読売ウィークリー』などにも掲載された。大手企業からの転職ソープボーイが在籍するなどエセ情報を操作すると、再びマスコミに取り上げられるのだ。

マスコミに出れば出るほど、ミーハーな客など興味を引かれる。オレたちもインタビューに答えたり、宣伝活動にも力を注いだ。

トラブルばかりの店


しかし、興味はあっても二の足を踏む客ばかり。一歩踏む
出す勇気を女たちは持たない。そこで客足を保つために、社員スタッフ全員で出会い系サイトやSNSで客を見つけるなど、多忙を極めた。
店長「もう開店準備をはじめた半年前から1日も休みを取っていない」

そう、語る店長の言葉もあながち大ボラではないことがわかる。まったく、とんでもないところに入ってしまった。

疲れきったオレたちをさらに悩ませるのは、やはりトラブルだ。

風呂の中でカミソリを使ってリストカットしたり、終わった後でクレームを3時間フロントで騒ぎまくったり、キチンと手入れをしているソープボーイの爪でケガをしたと怒鳴ったり、電車賃がないから金を貸してほしいと泣き出したり、ボーイも社員スタッフもフラフラ。

おまけに、オーナーからの命令で、ソープボーイとして成長もしなくてはならない。
この稼業に大切なことは見た目と体力、フィーリングの3つ。

一番のイケメンホストに人気が集中しないように、店では人気ホストはホームページに写真を公開せず、店頭写真のみにするなど工夫をこらしていた。

イケメンは休みなしで働きボロボロになる反面、ブサメンは終日待機状態に陥る。

それは、女性客は想像以上に買った男の容姿にこだわるからだ。風俗に行って変な女があたっても渋々でも我慢する男と違い、女は一切妥協をしない。何時間でも待合室に居座るのだ。

そこで、自分磨きと化粧法を学ぶ。それも自腹でスキンケア用品などを買う。
2つ目の体力は、できるだけ消耗しないように、ソープボーイたちは自腹で地元・中州のソープランドへ“舌技”を学びにいく。

“全額日払い、経費一切なし”などと謳ってソープボーイを集めているが、その未完成な仕事の綻びがすべてソープボーイたちのサイフを直撃した。

フィーリングの件でも、この手の店に癒しを求めてくるのは鬱っぽい女が多く、鬱話を延々と聞かされる。
たださえ疲れているのに、鬱の会話を終始聞かされれば、ホストも鬱病になるのだ。

先輩のソープボーイの体重は、2ヵ月勤めて重度の鬱病に。12キロも体重が落ちて黙ってフェードアウトしていった。今もどうしているのか、誰も知らない。

月収が40~75万。しかし、どう考えても給料に見合う仕事内容ではないと気がつくのに時間はかからなかった。
そして、オレに災難が振りかかる。この店のシステムには問題があり、その穴のせいで男の嫉妬のドロドロに巻き込まれた。

事件が起こったのは、閉店後の店の中。
先輩「瞬夜、お前、フリー指名で大阪から出張してきたキャリアウーマンの女が今日ついたろ?」

いつもは温厚でアドバイスにも乗ってくれる潤さんがオレを睨みつけて言った。

瞬夜「は、はい…あの女って潤さんの客だったんですか?」
先輩「また来てくれって営業かけたんだろ、おまえ?」
瞬夜「ええ、知らなかったんで…」
先輩「ゴォラァァ!! 人の客口説いてるんじゃねーぞ!!」
瞬夜「知らなかったんですよ!」
先輩「あいつ、電話かけてきて、オレの客だと知ってて口説いてきたって言ってたぞ!!」

は、はぁ? 男に嫉妬心を起こさせてトラブルを作る嫌な客はどこにでもいるが、まさかあの女が。

先輩「ナメてんのか!! いいよ、体でわからせてやんよ!!」

ラウンジのカウンターから潤さんが持ち出したのは包丁。
冗談だろう? 薄暗い店の中で、オレにむけて光が飛んでくる。か、勘弁してくれ、こ、殺される!!

全員が乱闘を止めに入る中、刃先が潤さんの手を離れて、オレの顔に飛んできた。し、死ぬ!! 次にオレが目が覚めたときには、寮のベッドの上。顔には出さなかったが、潤さんも鬱を患い、ナーバスな状態にあったようだ。

女たちを手玉に取るはずが、翻弄されて殺されかける。まさに“生き地獄”。オレは、この出来事の後、すぐに荷物をまとめて店を辞めた。

こうして、オレが退店した3ヵ月後、日本初の女性向けソープランドは閉店することになった。

この『CC.Club』、解散した後はオーナーたちも難しい女を相手にしなくて済む男性向けマットヘルスへの鞍替えしたという。

結局、店側としても本番にこだわらなければ出張ホストでも経営することが安く、ハコを維持する経費がもったいない。県外からの客ばかりになると、リピーターが定着しないのだ。

今になってわかるのは、セックスという行為そのものよりも、愚痴を聞いてあげたり、ゲームを一緒にやってみたり、イケメンが添い寝をして話をしてみたり、ソフトに癒すほうが需要があるように思う。

しかし、女相手にこんな店をやるなんてもう絶対にゴメンだ。(完)

取材・文/丸野裕行(裏社会ライター)